8月21日より佐賀の建設会社における「品質・環境・安全マネジメントシステム」の審査を担当しています。
ISO14001環境マネジメントシステムでは環境側面の特定・影響評価がまず基本になって運用されます。本日の現場審査では騒音、振動、水質汚濁等を捉えてそれにどのように対応するか施工計画書で明確に対応方策が計画され実施もされていました。
しかし、これらの環境影響に対する環境側面は会社が決めている様式に明確な抽出はありませんでした。環境マネジメントシステムでは環境側面を明確に捉え著しい環境側面を捉えるることが基本になってシステム運用が進められますのでまずこの基本を押さえて運用していただきたいと思います。そうすると施工計画書でも重要な管理点について抜けなく管理できる計画書として活きてくると思います。このような点を身に着けて運用レベルを上げて行かれると良いですね。
ISO9001等マネジメントシステムでは、まず適用範囲を明確にするところから始まります。
審査を受ける場合にも認証(適用)範囲を明確にし、そのうえで適用されている範囲内が適切にシステムができていて運用されていることを確認されるわけです。もちろん適用範囲外を見ることはありません。見てもしょうがないわけです。
審査機関は多くの場合認証の状況を組織名、認証の範囲などとして社会に公表しています。これは取引先評価の一部として活用されたりすることもあり得ますので第三者が見て理解できる適切な内容表現になっています。ですから適用範囲の記述は一人の思いだけでなく推進メンバーが良く検討し経営層にも相談して決めながら進めると適切な適用範囲の策定と記述が出来上がると思います。重要事項ですので気を付けて策定してゆくと良いですね。
7月3日広島市のエンジニアリング会社のISO9001定期審査を担当させていただきました。
昨年もお伺いしたのですが、この1年間の変化点としては、ご高齢で勤務されていた総務部長様が退かれて、その後任にエンジニアリング部門からの配転で総務部の責任者に就かれた方がおられました。審査してみると、この組織配転後間もない頃に内部監査が行われ、総務としての経験不足から種々の不安が挙げられており、不適合3件の指摘となっていました。
不適合とは「監査証拠が監査基準を満たしていないこと」をいいますので、不安があるからと言って不適合ではないと考えられます。よく見るとこの会社では「適合」、「不適合」の判定種別しかありませんでした。このような場合、このまま放置したらやがて不適合に発展が懸念される事項を「改善の機会」や「観察事項」として処理し是正処置なしでシステムや運用の改善に取組めるシステムにすると動き易くなることが考えられます。
このようなこともシステムに加えて運用してみると良いでしょうね。
南日本審査(株) 篠田 照明 (株)ISO登録支援社
今週は志布志市のU建設さまのISO9001審査を担当しました。
主軸の施工プロセスは適切に管理されているのに経営的改善は横ばいか後退ぎみでした。
主プロセスを支える目標、顧客関連、改善等の周辺プロセスは体系的なまとまりがついてないところが散見され、したがって戦略性を織り込んだ運営にはなっていないと見受けました。
経営を前に推し進めるには主プロセスだけでなく、これを支える関連プロセスをうまく活性化して稼働させる。その結果主プロセスが前進する形になると、組織的・体系だった改善が進むことになると考えられます。是非主プロセスだけでなく関連プロセスから活性化して運営するプロセス管理を願うことでした。
南日本審査(株) 篠田 照明 (株)ISO登録支援社
ISO9001等のシステム運営について社長さんのお話をお伺いしている中で「オヤッ」と思うことがあります。多くのマネジメントシステムでは目標を策定し、その目標を捉えながら組織の課題解決や改善を進めようとしています。
課題の解決や改善事項が進まず結果的に目標の達成状況も悪いこともありますが、その原因は社員個人が悪いとして評価していらっしゃる場面に出くわすことがあります。
目標の達成には関連している課題に対応し克服して行く能力が必要です。この能力は自分の能力でできるもの、他人の力を借りて実施するものなど出てきます。つまり現在の個人だけでなくそこに必要な分野の個人能力向上が求められます。
社員の能力向上は社員個人に任せるだけでなく会社としても社員のレベルにあった能力向上の場を業務を通じて与え社員を育成して行くことをじっくり進めてゆくことも必要と感じることがあります。
(株)ISO登録支援社 篠田 照明 南日本審査(株)
ISO9001や14001等では不適合再発防止のため、是正処置をとることが規定されています。
是正処置には大きく分けて2とおりの方向から考えられると思います。
1)個別対応の是正処置
これは発生した不適合の個々に対応した是正処置で、個々に発生した本質原因を明らかにして、その本質原因を取り除く処置を実施することですよね。
2)カテゴリー別の是正処置
これは一定期間内に発生した不適合の本質原因をカテゴリー別に分類(要因分析)し、そのカテゴリー別に発生度数をカウントすると自組織ではカテゴリー○○が弱いと云うことが見えてきます。その弱点に対して是正対策(是正処置)を実施します。
多くの場合この2つの方向から考慮して対策を進めることで是正処置が効果を出してくると思います。
改善をやり遂げる強い気持ちを全員が持って是正処置を推し進めましょう。
(株)ISO登録支援社 篠田 照明 南日本審査(株)
製造や施工をしていて不適合が発生する。
再発防止処置は実施しながらなかなか発生が少なくならない事例を良く見かけます。
是正処置をしなければならないと云う事で是正要求書が発行されるのですが、原因の特定、対策案の策定などは数個の文字で書かれ殆ど内容が無いと思える分析、対策がある場合が多いようです。
是正処置の実施は不適合を発生させないための手段行為であって、是正処置を実施することが目的ではありません。いつの間にか是正処置を多くすることが良いことと思い込み、是正処置を実施することが目的化してしまってないでしょうか? あくまでも是正処置の目的は不適合の再発を防ぐことであることを再認識する必要があると思います。そうすれば必ず不適合の本質を特定でき、その原因を除去できる対策(是正)処置が生まれてくるはずです。担当する全員でやり遂げる気持ちを強く持って課題に取り組みましょう。
建設業向けISOシステムのマニュアル販売を開始しました。
ISOシステム文書作成や運用経験をお持ちの方はこれがあれば新しい分野に取り組むことができます。
マニュアル、手順、記録様式をセットにした文書システムです。
①!SO9001
②ISO14001
③ISO9001/14001統合
④ISO9001/14001/OHSAS18001統合 のシステムがあります。
特徴はISO9001/14001主任審査員作成ですので、
★適度にスリムです。
シンプルで解りやすくスリムに作成しています。
(スリムな余り、解りにくい文書が世間には多々ありますが、そのような文書ではありません)
★解りやすく検索性に優れています。
解りやすく記述しています。
どこに何が書いてあるかすぐにたどり着けます。
★詳細データも付いている。
環境(ISO14001)では環境側面、労働安全衛生(OHSAS18001)ではリスクアセスメントなどの事例データも付けています。
詳細は こちら をご覧下さい。
新年度に入りました。ISO14001の法令改正の調査や順守評価に着手の方も多いのではないでしょうか? そこで最近の環境法令改正情報について書きます。ご参考まで。
★食品リサイクルに関する廃棄物の抑制目標案(農林省、環境省)
対象:食品製造業、食品卸業、食品小売業
2012年4月1日から暫定的に2年間適用
★水質汚濁防止法の総量削減計画(環境省)
対象:東京湾、伊勢湾、瀬戸内海
第7次水質総量削減の「化学的酸素要求量、窒素およびリン含有量に係る」削減計画」に関し、関係都府県と合意した。
2012年5月1日以降新・増設される工場・事業場はその日から適用
★グリーン購入法
グリーン購入法に基づく「環境物品等調達推進の基本方針」の変更を2月7日閣議決定
対象:LED照明など15品目を強化
★国立・国定公園での地熱発電を緩和(環境省)
国立・国定公園内に地熱発電所を設置する要件の緩和案を決定した。
これまで普通地域のみであったものを緩和では「第2~3種特別地域」についても認める考えである。
ISO9001:2000が出るまではかなりぶ厚いシステム文書が必要でした。文書偏重の見直し及びISO9001:2000の発行に伴い、手順の必要な箇所も減少してシステム文書は簡素化して行きました。しかし、スリムさにこだわる余り規格の用語をそのまま使い、いくら善意に読んでも自社のシステムになりきっていないシステムを良く見掛けます。私たちが見てもそうなのに、従業員の方はなおさら”チンプンカンプン”なことでしょう。重要なことはその規格の背景をなす要求事項の指標(パフォーマンス)を向上して行くことですよね!!。そこでスリムでありながら解り易く、実行し易いマニュアルの事例販売をすることと致しました。詳細は こちら をご覧ください。